岡山県・児島にある、SWAAN4RLBERGの工場を訪れました。
瀬戸内の穏やかな空気の中で、レザーのプロダクトが日々つくられています。
児島は、古くからものづくりの町として知られており、職人の手仕事が今も自然に息づいている場所です。
その土地の空気の中で生まれるプロダクトには、どこか静かな強さのようなものが宿っているように感じられました。
工場の扉を開けると、革の匂いと機械の音が静かに響いていました。
大きな革が作業台の上に広げられ、職人の手によって裁断されていきます。革を裁ち、縫い、形にしていく。
その工程は決して派手ではありませんが、目の前で少しずつプロダクトが立ち上がっていく様子には、長い時間をかけて積み重ねられてきた技術と感覚が感じられました。
完成したプロダクトは、どれも過度な装飾があるわけではありません。
けれど、手に取った瞬間にわかる質感の良さと、自然な佇まいがありました。
SWAAN4RLBERGのプロダクトに使われているのは、日本のタンナーによってつくられたレザーです。
軽く、柔らかく、手に取るとすぐに馴染む感触があります。革でありながら重さを感じさせず、日常の中で無理なく使い続けられる質感です。
工場の中には、完成した靴とともに、バッグやコインケースも並んでいました。
同じレザーから生まれたプロダクトは、用途こそ違いますが、手に取ったときの感触や空気感には共通するものがあります。
特別な存在というよりも、日々の生活の中で自然に使い続けられるもの。
使う人の時間とともに、少しずつ表情を変えていく素材です。
均一だった革の表情は、触れる部分から少しずつ深みを増し、その人の生活の痕跡を刻んでいきます。
気がつけば、それはただの「革製品」ではなく、その人の時間をともに過ごしてきた存在になっていきます。
工場でそのレザーに触れたとき、強く感じたことがありました。
この素材は、特別な日のためのものではなく、日常の中で使い続けることで、その価値が完成していくのだということ。
そして、その価値は靴だけでなく、日々持ち歩くバッグや小物にも、同じように宿るのではないかということでした。
FRENCH Bleuとしても、
日常の中で自然に使い続けることができ、時間とともに価値が深まっていくプロダクトを大切にしたいと考えています。
流行として消費されるものではなく、使う人の生活の一部として残っていくもの。
児島の工場でそのレザーに触れたことが、今回の別注企画のきっかけになりました。
現在、FRENCH Bleuでは、SWAAN4RLBERGとともに別注企画を進めています。
この工場で生まれたレザーが、新しいかたちになろうとしています。
その続きは、次回のコラムでご紹介します。
どうぞ楽しみにお待ちください。